Buon giorno!イタリア友好都市トレビーゾ派遣

一宮市では、中学生が、将来の一宮市の発展を担い、日本や世界で活躍できる人材となるために

友好都市であるイタリアトレビ-ゾに毎年一宮市在住の中学生を派遣しています。

昨年度に引き続き、本校の生徒も参加をしてきました。

中3生の宍戸希紗良さんは

国際理解と友好親善を目的今回の派遣制度に参加。

本日はそんな宍戸さんのレポートです。

 

<建築物や暮らしから見るイタリア人のアイデンティティについて>

 

イタリア研修では、ローマ、トレヴィ―ゾ、ベネツィア…どこへ行っても、その美しい街並みに驚かされました。イタリアには日本の様に大きな看板もなく、無機質な素材の建物もありません。建物ごとのトーンも揃っています。そこで私は、日本とは何が違うのか考えてみました。

1つは、「統一感」です。イタリアは、古代ローマ時代からの歴史を脈々と受け継いで発展してきた国です。街の中心街には、コロッセオやパンテオンなど、千年以上も前に建てられた建物がそのまま残っています。王様がいた時代に馬車を通すために造ったという古い街並みが、今でも人々の生活と共に息づいています。イタリアは、地元愛の非常に強い国です。歴史や地元への愛着は、歴史をその身に刻んだ建物たちが守っているように思えました。彼らの人格が、街の建築物の統一性に繋がっていたのです。

2つ目は、「空間の共有」です。日本人は、他人とコミュニケーションをとる際、喫茶店などの「家の外」で済ませがちです。しかし、イタリア人はそれを「家の中」で行います。だから、広々としていて豪華な家が多いのです。彼らは自分の家に友人たちを呼んで自慢し、それを共有することを好みます。空間の共有は、時間、記憶の共有を意味し、人と人の絆を強くするものであると感じました。

都市計画法が最も発達した国といわれるイタリアでは、幼い頃から自分たちの街がどのようにして生まれ、受け継がれてきたのかをきちんと教えられます。街全体が自分たちの財産であり誇りである、つまりイタリア人のアイデンティティはこの美しい街並みにあるのでしょう。イタリアの建築は日本と違い、点ではなく面で存在しているので、自分が生まれるはるか昔の生活も日々感じられるのではないでしょうか。

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